このコーナーでは、プロテックスポーツがサポートを行った参加者のレポートを紹介します。

 

Oct. 10-16 2007
2007 BAJA1000
106x
上野久英 / 倉下誠 組 Yamaha WR450F

■Baja1000参加を決めた理由
かれこれ、数年前からBaja1000に組んで走らないか?と上野選手から誘いがあったが断っていた。 金銭的な理由のあるし、乗り気余りなかった。最後にBajaを走ったのは2000年だし。
何時かBajaを走る気はあったものの、ここ数年は暇を見てGNCCに遊びではあるがスポット参戦していただけ。
なぜ今年Bajaに参加する気になったかと言うと?
彼が去年、Baja1000で痛恨のリタイヤを経験した。他人のリタイヤだからどうでも良いのだが 仲間として悔しいのである。誘いを受けてはいたが断っていたし…・

■参加を決めてから成田を発つまで
参加を決めたが成田を発つまでの間でBaja1000に関する打ち合わせは、5月と10月に石井宅で2時間ほど電話で数分 数回メールでやり取り10回ぐらい
信じられないかもしれないかサポート隊も9月末で決まってなかった。
上野/倉下共に、レースに関する考えや性格も違うのである。(完璧主義x楽観主義)
プロクラスで参加するかアマクラスで参加するかでモメましたから!!
それにサポートいなかったら、自分で兼任する気でしたから本当に。
無様な姿を見せたくはないので。
バイク乗ることは何故せず、8月末から10月上旬にかけ徒歩で富士山に4回登ってトレーニング。
私は基本的にバイクの練習嫌いなんです。
そして11月8日午後 倉下/妹尾がUA機に乗ってロスへ向かった。

■ロスからスタート当日まで
同日8日ロス着。ロスには前日に入国した上野がバイクをセットアップ中。我々はレンタカーを借り内装を改造。 必要な準備等々で、メキシコに入国したのは10日午後になった。ほぼ計画通り
今回の宿は、GWにわざわざ足を運んで予約したJokers Hotel。早速ライトのセットアップをしてプレランの準備。明日は朝早い…。
次の日はエンセナダ市郊外からトリニダットまでバイク2台で馴らしを兼ねて慣熟走行。7年ぶりにBAJAを走るのは気分が良い。 何とも言えない開放感と時間が止まっている様な感じに襲われる…。このままに日本に帰りたくない…とつい本音が出てしまう。バイクの仕上がりも完璧で文句なし
その夜 メキシコ本土から応援者、春日井さんが到着。これで全員顔合わせとなった。
Bajaでは珍しい本格的な雨にも遭遇…。
翌日もプレランを、と言う話があったが断る。それよりもBajaのレース雰囲気を楽しみたい。
12日、レース車検場には多くの群衆が集まり、子供から大人までサインやステッカー求めていた。
日本でも無名な選手もここではスーパ−スターだ。 やる気が沸いてくる。
モチロン、レースクィーンもいる訳で、その姿は日本となぜか違う。いやメキシコの女性が何とも言えないフェロモンを放っているのだ。
その日夜 中華レストランで腹ごしらえし、早々に寝床についた。明日はいよいよ本番だ。

■レース当日からスタートまで
11月13日。朝4時半には目を覚まし、準備だ。荷物をまとめ6時ホテルを発った。本当に良い天気である。
実は過去自分がスタートを担当した1992年と1995年の時は全て曇り空だった。
しかし今日は我々を歓迎するかのような晴天。そして上空には3〜4機のヘリコプターが待機してスタートを見守っている。多くのメディアや観衆でにぎわう中、6時30分、クラス22からレースの幕が開いた。
106xのスタートは7時頃。やはり緊張するものだ。仲間に見送られ Sal Fish (ScoreのCEO)の握手と祝福を受けいよいよスタートだ。フラッグが降られたと同時に長いレースが始まった。私の仕事は上野選手にバイクを渡すことだけ…

■レース最中の出来事

(1) 逆光対策をしていなかった。
スタートして数マイルの下りでライダーが倒れて大の字になってメキヤンに囲まれている。実は朝日が進行方向と重なり前が良く見えないのだった。失敗!! ペースが上がらない。

(2)Baja2000の悪夢が再び襲う…。
Ojos Negrosを出たところでBaja Pitの燃料給油。調子に乗って飛ばしていたら何と予備タンに突入。そして数マイルも走らずして本当にガスでSTOP。そう言えばkm77で燃料を給油するのを見逃していたかも。大失態!!しかし、私は運が良い。遠くに人影が見える。大声で呼び出して、駆け寄ってくる男二人。彼らとバイクを押す事数分、気が狂いそうで吐きそうだ。 彼はGasタンクからペットボトルに移して給油。助かった!! ここからkm117まではすぐそこだ。TrinidadでGasスタンドがあるからそこで給油した方が早い。約1Lほど足し、再スタート。

(3) 何でこんなに不運が…
崖ぶちを下り国道にでた直後再びEngがストール。これには落胆。Gas Standのはるか手前で痛恨のGas欠。読みが甘かった。ここ下りではあるが、歩く速度に毛が生えたぐらいのスピードしかでない。 これはまずい。そこで、偶然通りかかったメキヤンの乗用車を無理やり止め、ガラス開けさせセンターピラーにつかまる。 彼らも呆気にとられていたが、こんな時手段を選んでる暇は無い。
しかし バイクを運転しながら片手で車を掴み…かなりキツイ。バランスも難しいここでコケたら間いなく、車体に巻き込まれ死ぬな!!。しかしドライバーは容赦なく スピードを上げて行く。やめてくれ〜!40マイルは危険すぎる…手が離れてしまった…ばか者 危ないだろう。…・。

(4)割り込みと悪徳警官
惰性と押しでなんとか、バテバテになりながらGas Standへ 給油で5〜6台止まっているよ。
割り込んで、今給油してるのを止めさせ入れさせる。 わがまま許して…。
そしてEngかけ、国道に出ようとしたら今度は警官に囲まれるだ。悪徳警官だ。
ハンドルを掴んで離さない。そこへアメリカ人がやって来て行けと指示。
助かった!! 3時間走らずしてこのトラブルだ。遅れを何とか挽回するぞ。

(5)TrinidadからSanto Domingo力走
日本人Topでゴールするには、310xを抜く必要がある。前半のトラブルをこの区間で挽回 コースが荒れていると聞いたが、昔のモトスにくらべりゃ・・なんてことない この区間で5〜6台と抜いて310xもパスした。そして交代ポイントに無事到着。約5時間で上野選手へバトンタッチできた。

(6) ChaparaからSan Ignacio
高速ダートだ…コースが荒れてるらしく、すでにPM6時を廻っている。上野選手が苦戦しているようだが戻ってきた。ご苦労様!! ここでWライト装着に前後タイヤを交換、メンテナンスしていざ出発。前半は先行するクワドに追いつくが抜けない・・Coco,s Corner近くの川辺で追い詰め抜き去った。国道に出てBay of Los Angelesから再び高速ダートへ突入 140km以上で走れるが怖い…やがてサンド路面なり数台のバイクを抜き去る。アベレージスピードが高いので、ほんの些細なヒットでもバイクはかなり振られる。何度が危険な目に合いながらその度気を引き締める…・San Ignacio手前のBaja Pitで給油。そこでなんとリヤタイヤがバーストしているのに気づく…。

(7) 再び悪夢がよみがえる
ここからSan Ignacioの交代ポイントまで70マイルもある。修理を進められたがタイヤばバーストしているから無理だ。ここのまま走行。何処でやったかわからないが途中、Engの周りが鈍いと思ったがこれが原因だった。異常を知らずと、判ったあとでの走行はやはり気が重い。タイヤが外れてたらもっとペースが落ちるからだ。サンド路面は120km近くまで出せるが、ガレや硬質路面の低速はかなりひんどい。国道に出る手前の多くの群衆が見守る手前のシルト路面でワダチを跨ぐ際、リアタイヤが取られ初めて、バイクを倒した(最初で最後の転倒)。麦粉を思わせる細かく深い砂で真っ白なったが八方からメシヤンに囲まれ起してくれた。助かりました。!!転倒してもライトが付くのはありがたい。
何とか国道にでたが、リヤタイヤがバーストしたままの走行はとても辛い。制限速度60マイルを維持するだけでも大変、座ることはおろか直進するのも振動で耐え難い…・40マイル走りました。

(8) Sunignacioに到着
AM0時頃 270マイル近い走行を終えてライダーチェンジ。パンクが悔やまれる…。この次は230マイル先のLoretoで交代する、上野選手頑張れ。

(9) LoretoからSanta Ritaまで
Loretoで上野選手が現れたのは、AM7時を廻った直後だった。かなり苦戦したらしい。後半のシルト路面で何度も転倒したとのことだ。ここでタイヤ交換メンテナンスして、私にとって最後のライディングである。40歳超えると3度目はきつい。スタート直後かなりガレている路面で数回エンストしてしまう。恥かしい…。そこからは良い路面で淡々とペースを上げて、ここでも数台抜いた。前半は本当に快調なペースだったが、途中から何処までも続く(100キロ以上)ウオッシュボードで戦意喪失。サボテンに囲まれ視界には目の前の道と空しか見えない・・。何処まで続くのよ。ここでどれだけ辛いが説明しても判らないと思うが、スタートして既に1000km近く走っている体にはとても辛く…気温が上がって脱水症状寸前である。歩く速度まで落ちたアベレージをSanta Rita手前20マイルぐらいから何とか上野選手待つPitまで再び取り戻し、正午過ぎ無事到着。ここは2度走りたくない!!

(10) ゴール Cabo San Lucasまで
後は上野選手の力走のみだ。夕闇迫る中7年ぶりのCabo San Lucasに到着したのは既に日が落ちていた。残念ながら上野選手は既にゴールしていてFinishを見る事ができなかった。
我々 2007 Baja1000 のレースは終わった。

■最後に
相棒の上野選手/サポートしてくれた妹尾/春日井さん ご苦労様。
そして協力してくれた各スポンサー&職場の方々ありがとうございました。

【結果】
総合71位(424台)
2輪総合37/位(157台)
クラス21 3位 33時間33分
日本人最高順位
 

レポート:倉下誠
 

 
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