このコーナーでは、プロテックスポーツがサポートを行った参加者のレポートを紹介します。

 
2005年6月4日  Baja500
参戦レポート 503x 唐沢栄三郎(レポート)・石井進組

《Before Baja》
年が明けるとともにどうにかオートバイに乗れるようになった。『怪我が完治したらBajaに行こう!』と思っていたが、治ったらなんて言ってたらいつになるか判らない。まして50歳を過ぎたオジサンにとって残された時間はそんなに多くない・・・『今行かなくちゃ〜』の思いで"Baja行き"を決めた。目標が決まればもうやるっきゃない。体力をつけるためのトレーニング、バイクに乗っての練習、足首のリハビリ、長くバイクに乗れるようなトレーニングもやった。心はすでにBajaを走っているのだ!

《Ensenada & PreRun》
5月31日、Ensenadaイン。2年ぶりのBajaだ。来るたびに町はきれいになっていく。マックはあるし、中華もある。寿司バーだってあるのだ。昔のように日本からレトルト食品を沢山持ち込んで自炊をしなくてもよくなってしまった。(と言いつつカレーとサトウのご飯を10食分も持ち込んでしまったのだ)此処に住む人達にとっては街が発展していくのは良いことなのだろうけどオレ達にとってはバハらしさが薄れていく感じがしてちょっと寂しい気もする。
プレランは3日間で約350マイルも走ってしまった。コースの大半は以前に走ったことがある。今回は気持ちに余裕を持って行ったので、今まで断片的に覚えていた箇所がひとつの線で繋がった。《次にどんな地形になって、あと何マイルぐらいだ》とかが予測して走れるのはとても心強い。ただし、コース状況を覚えたわけではないので速く走れると言うわけではない。一人で走るプレランは非常に心細いが、今回は1日目に石井さんと3日目は石田さんと一緒に走ることが出来たのでとっても楽しくできた。

《Race Day》
6月4日、いよいよレースだ!朝3:30起床。レトルトのカレーとご飯、味噌汁を食べる。まだ食欲はないけど無理やり腹に詰め込んだ。今日は体力勝負だから。スタートしてから石井さんに替わるまで270マイルを一気に走ることになる。水、栄養ドリンク(ユンケルの一番高いやつ)、工具、前後のチューブをウエストバックに詰め込んだ。結構重くなった。スタートラインの近くまでVanで移動した。スタートラインでジャクソンおじさん(58歳)と2年ぶりに再会。今回は『手首の怪我で出場できない』とのこと。残念だ、早く怪我を治してまた一緒に走りましょう。
今回からプロクラスはGPSの取り付けが義務付けられていた。俺も石井さんもスコアーからのお知らせなんてまったく読んでないから“義務"ではなくて“任意"だと思ってた。急遽、スタートラインでGPSの購入、ブラケットの取り付けをした。
この時すでにクラス22のトップはスタートしていた。内心ちょっとあせり!

6:20スタート!
スタートからオーホス・ネグロス(34マイル)そしてサント・トーマスまでの約80マイルは慎重に行こうと決めていた。この区間はいつも埃と朝日で走りにくくなかなかうまく走れない。ここでダメージを受けるとこのあとの展開が辛くなる。
前日少し降った雨のお陰で思ったより埃が少なくて走りやすかった。国道に出る手前(14マイル)で1人パスできた。前を走るライダーの埃が見えるのになかなか追いつけないまま、ほぼ単独走行でオーホスネグロスへ。ここでゴーグルを取り替える予定だったが汚れていなかったのでサポートの花輪君に手で合図をしてそのまま止まらずにサント・トーマスへ向かった。[いつも埃や霧があるときはホテルのフェイスタオルを失敬してそれを半分に切って2〜3枚モトパンに挟んでおく。ゴーグルが汚れたら走りながら拭きます。今回も太平洋岸へ出るまで使ってました。]
サント・トーマスのホンダピット#2に到着するまでに3台をパスをした。順調だ。しかし、ピットでガス給油(ドライブレイクを使用)をしている間にBMW(304x)にパスされてしまった。サント・トーマスからトリニダッド村までの約90マイルはハイスピードのダートロードが多く気持ちよく走れるところだ。数マイル行ったところでBMWに追いついた。しかし、埃でなかなかすぐ後ろにつけない。重いBMWを良く乗りこなしている。感心しながらしばらくチャンスをうかがいながら登り坂の頂上で一気に前に出た。[たいがいのライダーは登り坂を上がりきったところでホッと気が緩むものなのだ。そんなことを長年の経験で知っている。このときは絵に描いたようにうまくいった。]
パスしてからしばらくは120%で走る。埃も思いっきり巻き上げて走る。そして、パスしたライダーが離れたことを確認したらマイペースに切り替えるのだ。そんなことを何回か繰り返しながらホンダピット#3(トリニダッド村)に飛び込んだ。ここでは待機していてくれた花輪君にリヤーホイルを交換してもらう。ついでに各部の点検。体力も予想していたよりも残っている感じ。さあ〜、あと100マイルだ!気を引き締めてコースインしたとたんにまたBMWに先行されてしまった。ここから10数マイルはプレランをしていないNewコースだ。しばらくの間BMWから埃の洗礼を受けた(先ほどのお返しか!?)
やっとの思いでパスをした。そしてまた単独走行が始まった。クリヤーな視界が広がり気持ちがいい。遠くの山々がとってもきれいだ。つかの間のツーリング気分を楽しむ。このあと、いつもとは逆走でマイクス山へ登って行った。疲れているせいか、ガレ場でバランスを崩してちょっと苦戦。だが何とか無事にクリヤーした。マイクス裏山へと向かう。ここからが頑張りどころだ。気温が高く、あまりスピードも乗らないコースだ。体力の消耗が激しいところなので水分と栄養ドリンクを補給しながら走る。トリニダッドから2時間ぐらい走っただろうか・・マイクス・スカイランチの手前のガレ場の下りで30?xに簡単に抜かれた。(何かトラブルがあって遅れたのだろう)マイクスの川を渡ればあとはもう国道3号にあるピットまでは一直線だ!と自分に言い聞かせてラストスパート。PM1:30ごろホンダピット#5に到着。270マイルを走りきったことになる。ここで石井さんとバトンタッチ。「石井さん、たのんますよ!」と後姿を見送った。いや〜マイクスの裏山はヤッパリきつかった!
加藤ゴーの運転でオーホス・ネグロスまで移動する。この間ちょっと休息がとれる。と思ったが加藤ゴーの運転が怖くて気が安まるどころではなかった。
石井さんを待っていると2人のアメリカ人ライダーが話しかけてきた。どうやらライバルの502xのライダーみたいだ。彼等は自分たちの勝利を確信しているようだった。と、そのとき加藤ゴーから「もうすぐ来るよ〜!」の声。予定通りに石井さん到着。『リヤータイヤが減っていて滑るから気をつけて!』とアドバイスを受けて走り始めた。もう順位は変わることはないだろう。でもゴールまで全力を出して走りきろう。そのために今まで努力をしてきたのだから。気合を入れて走った。いったん国道に出て最後のダートに入る。コース脇にメキシカンの見物人が多くなってきた。要注意だ!
急カーブやアップダウンが多くなり気が抜けない。突然、丘の向こうでヘリコプターがホバーリングしている。見るとマシンが1台止まっている。再スタートしようとしているので怪我はないようだ。メキシカンが作ったどデカイ?ブービートラップに引っかかったようだ。横目に見て先を急ぐ。今度はバイクとライダーを乗せたピックアップトラックがコース上を走っている。ライダーと目が合っちゃったので「アーユーオッケー牧場?」と大きな声を出したが返事はなかった。肩を少しすくめたようにも見えた。
ここまで来て残念でした!俺は最後まで気を抜かずに走った。そしてPM5:00ごろエンセナダのべースボールスタジアムにたどり着いた。フィニッシャーバッジを貰った。うれしかった。2位だったけど、夢がかなったのだ。

《The Day After The Race Day》
翌6月5日、リザルトの発表があって502xはマシントラブルで遅れ、我々503xが逆転クラス優勝!ということがわかった。かたちはどうであれ優勝できて素直にうれしい。
《レースはゴールするまで何が起きるかわからない》ことを実感しました。

・応援していただいた皆さんありがとう御座いました。
・石井さん“夢“をありがとう。
・花輪君サポートいつもありがとう。
・奇イチロー君今回は大変だったね、また次回ね。
・石田さん、加藤ゴーさんおかげさまで楽しくリラックスしてレースが出来ました。
・XR650さん、最後まで調子良かったよご苦労さん!走行中オシッコかけてしまってごめんね!

※今回も(7回目)無事にBajaへ行って楽しんでくることが出来ました。しかもクラス優勝というオマケつきで!
またBajaにいけるように目標を立てて努力をしていきたいと思っています。



唐沢 栄三郎  群馬県在住 52歳 バイクショップ・モトサウンド経営

 

 
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