2004年11月17-20日 Baja1000
エンセナダからラパスまで1,016マイル(1,630km)参加レポート 262x 福岡秀之・江連忠男 組
■11月初め
出発の7日前に島添選手から「とーちゃんが入院、手術でバハにはいけねー!」と緊急連絡ーーー。
・・・しょうがない 代わりをさがそう。
あのな、土曜にパスポート持って成田に来てーな」どこ行くの?「USAとメキシコ」
なにしにいくの?「少しバイク乗りに」 どのくらい? 「2週間」・・・ あほか! 数人の仲間に声かけたがこの調子。みんなのりが悪いなー。
代わりは見つからなかった。
今年のバハは一方通行の1000マイルで、元祖バハ1000といわれているやつです。
去年はスタート地点とゴールが同じのループコースの1000マイルでした。だから今年のバハを走らないと本当のバハを走ったことにならない、と勝手に思い込んでエントリーしてしまった!
メンバーは去年と同じ福岡、島添、江連。バイクはXR650HRCスペシャルで準備をすすめてきました。
でもいきなり一人欠けてしまうと いろいろな不都合が出てきます。まずはお金。3等分できるはずが2等分に・・・負担増です。
で、バハに出場するにはいったいいくらかかんねん! 計算しました。
エントリーフィー $1,200(たかいよ!)、アメリカホンダのガソリンピットサポート $1,500(うーん)、サポート用のレンタカー
$1,500(いるしなー)、ホテル代9泊分 $900(日本より高いかな)、プロテックスポーツサポート代
$1,500(お世話になりました)、成田ーLA往復飛行機 5万(これは安い)
ほか使いみちが書けない金10万(遊びすぎ)などなどで一人50万以上かかります。
バイクはぼくのツーリング用で年に1度ぐらいしか乗らない程度のいい?2000年モデル、走行500K未満を提供。
使っていないバイクでもいろいろなとこが傷んでます。気に入らないとこもありいじくり回していたら、船で送る期日が過ぎてしまって、仕方なく飛行機で送る羽目に。片道25万かかります。船なら10万ぐらいなのにもったいないことをしてしまった。※教訓
準備は半年前から始めないといけません!
??このレポートを書いてるのはレースが終わって10日ごろです。そのころに運送屋から「通関手続き終わったので関空までバイク取りに来い」とTELが・・・。なにー!関空やと!
あれほど帰りは船でと言ってたのに、かってに飛行機に乗せられてしまった!(現在係争中)??
それから走る距離も3人だと1人300マイルぐらいだが、2人なら500マイル絶対走らないとゴールできません! 体力もつかな〜
■13日の土曜日に成田発のLA行きに乗り込んで、最初の難関、飛行機酔いと戦いました。薬を飲んでいったおかげで11時間のフライトも何とかがまんでき 無事LAに到着。そしてプロテックスポーツのボス、石井さんとサポートしてくれるメンバーの方々と合流。そして吉野家へ。1年ぶりの牛丼(あっちではビーフボウルといいます)をかみ締めて、お約束の買い物、チャパラルです。いつきても思うんだけど、でかい!
それにお客がたくさんいる。そのお客がスーパーで食材を買うようにショッピングカート(でかいやつ)に用品をばんばん投げ込んで買っていく・・・。
バイクも全メーカーの新型が展示100台以上置いてある。日本じゃ見れない4輪バギーも全メーカー。あ、船まである!
カリフォルニアのはげた丘陵地帯を眺めながら2時間ほどで国境越えです。はい、メキシコに行くんです。バハ1000はメキシコで開催してるのです。アメリカじゃありません。
意外とみんな知らないんです、ぼくの周りのライダーも、ぼくもこの前まで・・・。
ティファナという町に入ります。アメリカと景色がガラット変わります。落書きだらけのごみだらけ。治安悪そー。
以前はここからレースがスタートしてたらしいです。今はここから100km南下したエンセナダです。海沿いの有料道路を通って移動します。途中、映画タイタニックの撮影場所だとか、ロブスターのレストランだとかを素通りしてエンセナダ到着。なじみのタコス屋でいっぱい食べて、お約束の夜の街に繰り出して・・・挨拶しときました。
■プレラン1日目 14日
久々のバイクライド。石井さんがしっかり整備してくれていたので、エンジンもスグかかり、バイクは問題なさそう。
スタートライダーはぼくなので、スタート地点からしっかりとマーカーのチェックをやっていこうと走り出すが・・・・。
ないじゃん。でもスタートしてスグに橋の下の川のほとりを走るので間違いようがないな、と川につくと 水がたっぷり!
どこを走ろうか?迷いながら突っ込むとスタック! いきなり押しかよー。くさい泥を巻き上げながら押す押す。バイクもウエアも泥だらけ。
橋の上ではメキヤンが笑ってる。ここほんとにスタートで使うのかなーと不安になり、あたりを見渡してると、さっきのメキヤンが「みんなあっちを走ってるぞー」と遠くの山を指差すが、わかっているけどそこまでいくのが難しいのよ。てきとーにこのへんだろうと空想しながら走る。記念撮影しながら走る。でもマーカーはない。
あぁ、むこうの道をバイクが走ってる。きっと関係者だろうからついていこう。するとマーカーが出ていた。
しばらく走るといろいろ気になってくる。レスポンスが悪い、サスがやわやわ、体はカチカチ。で集合場所に到着。
あとの2台が来ない。その間に気になる所の修正作業をする。1時間たってもまだ来ない。マーカーがなかったからなー
キャブのジェットを交換し、サスを締め上げ、ストレッチをしっかりやって再スタート。うん、すごくよくなった!
次の集合場所で江ズレさんと交代、トリニダット村まで走る。今日の走行はスタートから110マイルぐらいです。
■プレラン2日目 15日
今日は昨日の終了地点から少し進んだ地点をスタートして、サンフェリーぺまでの80マイルぐらいを走ります。
バハはこのプレランがすごく楽しいんです。非日常の景色の広大な大地を650で気兼ねなく全開できるんです。
いろいろなストレスの発散にはもってこいだと思います。去年はループの1000マイルだったのでプレランもたくさんできた(500マイル)が、今年は一方通行の1000だから少ししか(200マイル)プレランできません???
この辺のからくりが知りたければ、出るしかないでしょー!
■受付、車検 16日
朝からスタート地点周辺はお祭り騒ぎです。人も屋台もたくさんでごった返してます。受付会場でサインしてTシャツとステッカーをもらって車検です。ゼッケンとテールランプが点くか確認したら車検終了。あとはホンダのテントに行ってガソリンピットサポートの誓約書にサインして、ブルースオグリビのおっちゃんと握手したら今日の仕事終了。
夜に主催者のミーティングがあり、レース中の舗装道路を走る時は制限速度60マイルだぞ! レーダーで取り締まるぞ! ゼッケンチェックするぞ!
60マイルオーバーは失格だ! としつこく言っていたらしい。それにスタート地点が変更で町外れの山のほとりになりました。あの川は走れないよな、
■スタート 17日
ホテルから10分ぐらいでスタート地点に到着。朝5:30、少し明るくなったころ続々とバイクが集まりだす。1xのスタートは6:30で30秒おきに1台ずつスタートします。ぼくは262xです。6:51スタートだったみたいです。スタートまで時間があったので、いろんな人たちと挨拶、お話ししました。緊張してる人は・・・いませんです。
バハを走ろうかというぐらいの人は、人生のがれ場やフープスを経験し、出世もあきらめ、結婚もあきらめ、悟りを開いた人たちばかりです。
ぼくはおしっこ2回行きました。でその途中に子供たちからよく声を掛けられるのです。
「ヘイ、ジョニー ジョニー! サインしてくれ!」そうです。ぼくのウエアは、1xジョニーキャンベルレプリカだったんです。ヘルメットかぶってたので、バッタ者だと気づかれずにしっかりとサインしてあげました。漢字で
このウエアは日本でも着ている人がすごーく少ないはずです。ほしいかたはアチャルビスの mc-japan.net まで。
かなり気分よくなってたころ、1xスタートです。かっこいいー。すぐダートなのでホコリもすごいです。ぼくのスタートは、なかなかエンジンがかからなくて10秒前ぐらいにようやくかかり、ぼへぼへ言いながらのかっこ悪いスタートです。
チョークを戻しながらの1コーナー進入。さきは長いよボチボチいこか、と自分に言い聞かせてへこへこ走る。それにしてもまぶしいよ朝日!
ミラーレンズつけるの忘れたし、しばらくは目を細めてゆっくり走るが、4台の集団に追いついてしまう。でもホコリと朝日でなかなか抜けない。水でも飲んでリラックスしよー・・・あぁーキャメルの吸い口がない!
片手運転で左手はブロックサインをおくるように探すが無い。しゃーない止まろ。落ち着いて両手でさがせばあるんです。うがいをして再スタート。体もほぐれてきたし、いっちょやったるでー。さくさくっと4台ぐらいを抜き去り、クリアな視界でバハの大地を全開ーーー。オーホスネグロスで石井さんが手をぐるぐる回してる。早よ走れってことかな?
すぐに1台の650に抜かれる。工藤さんかな?ゼッケンが違うな。がんばってついていこう。でもいいペースだからじわじわ離される。なんかおかしい?
サンドのフープスが続くとはっきりわかった! リアサスが抜けてる。間違いない!
プレランの時はばっちりだったのに、なんでだろー。リアが沈んだまんまで延びてこないのでフープスのタイミングが合わない。無理して開けていったらリアが横っ飛びして制御不能に・・・巴投げをくらい、砂を大量に食べる。まずいよ・・・
サスはお金かけないといけません。後悔と反省し、ツーリングペースにしようっと気持ちを切り替える。ぼーーと走ってると、わだちが消えてる!!
ミスコースです。すぐにUターン。すると目の前を263xが横切る。あぁ工藤さんだ。追いつかれてしまった。すぐに舗装路にでてトリニダット村です。道路わきではレーダーらしきものが。でもスピードメーターが無いから60マイルはわかりません、4台の数珠繋ぎでボへーと60マイルぐらいで走ってます、バハピットが出現したので工藤さんは給油に入ります。ぼくは手前のホンダピットで満タン状態です。
■このピットサービスですが、バハでは3種類あって、一番サービスがいいのはモチロンホンダピットで、クイックチャージの5秒で満タン。エアエレメント交換、オイルの継ぎ足し、パンク時のホイルの交換、純正部品ストックなどなどですが、$1,500します。バハピットとマグセブンは手回しポンプで満タンするのに何分かかるかわからないけど、$800です。それに今回バハピットは凄くわかりにくく、ぼくだったら跳ばしていたと思う。1つでも跳ばすとかならずガス欠になります(去年は、あのわかりやすいホンダピットを跳ばしてガス欠しました)
よーし、工藤さんがガス入れてる間に少し飛ばしとこう、とがんばったんだが、どーしてもおしっこが我慢できず、サボテンに肥料を与えてる間に工藤さんはかっとんで行きました・・・。
追いつくぞーと身近な目標ができたのでペースがどんどん上がります。でもリアサスはだめなまま。本日2度目の巴投げを食らう・・・。
これが痛かった。よろよろとバイクを起こそうとするが重い。起こせない。こんな時はヘルメットを脱いで水を飲もう。
心拍数を整えてキックするがなかなかかからない。足にも力が入らない。小休止!
レースマイル200過ぎにて何台か通り過ぎた中に263xが。あれっなんで?あっちもいろいろあったんだろなー
■次に吹っ飛んだら立ち直れそうに無いので、ほんとにツーリングペースで走る。途中すごく綺麗な海の横を走りながら、今度はツーリングでここに来よう、そしてシュノーケルを持ってきて、魚を突いたりして遊ぼー。などと考えてたら300マイルを超えていた。時計を見ると1:00を過ぎてる。予定時刻をかなりオーバーだな。交代地点の327マイル、エルクルセロまであと少しだ。おなかすいたよー。膝がカクカクし始め、立って乗るのがつらくなってきた。300マイルでこれだから、ソロで1,000マイルも走る人はどうなっちゃうんだろ。ぼくにはできません!
交代地点では準備万端で待ちくたびれたみんなに支えられ、ヨロヨロとバイクを降りた。すかさずリアホイル交換、各部のチェック。まだ2時なのに大きなライトを取り付ける(次の交代場所は550マイル地点で確実に夜なので)
ここから江ズレさんは220マイル走る。行ってらっしゃい!
サポートバンに乗って次の交代地点、サンイグナシオ、レースマイル550地点に移動する。途中レースコースと重なる区間があり、バンバンレースバイクが抜いていく。が、だれも60マイルなんか守ってない!サポートバンも100km/h以上で走ってるのに、
17:30ごろ、ピメックスのガススタンド前に車を止めて交代の準備を始める。到着予想は多分19:00ごろだろなーと思い、カップラーメン食べてコーヒー飲んでたら、江ズレさん到着!!速いよー。まだウエア着てないのに〜
ゆで卵くわえたまま急いでウエアを着込む。各部のチェック。こけてないので問題なし! 江ズレさんグッジョブです。
■たまごを詰まらせながらよろよろスタート。すぐに右折なのに、全開でまっすぐ行ってしまう。周りの観客が笑いながら、あっちだーと教えてくれる。落ち着いていこう!
しばらく村の集落の中を走るが、両脇はすごい観客。WRCの映像みたいですごくうれしくなってくる。ウイリーしてやるとどっと歓声が沸く。やる気が出できたよー。でもすぐになーんも無い荒野の直線が続く・・・。
たいがい飽きてきたので空に目をやると、すげーきれいなお星様。流れ星もビュンビュン飛んでいて、いくらでも願い事がかないそう。欲深い性格なのでたくさん願い事していると出たー!!お化けのトラックが。
そうやつらが追いついてきました。せっかくのロマンチックなひと時をかき消す音とホコリ!
しかも5分おきぐらいに次から次とやってくる。ホコリがすごくて5分ぐらいは前が見にくいし、後ろも気になり走りに集中できません!(最初からしてないか)
20台ほどが抜いていったあとはしばらく平和な時間が。でも油断はできない。この先には「シルト」という小麦粉のような土の地帯が待っている。去年はこのシルトを吸い込んでエンジンがパーになってるので慎重に身構えてたのだが、なんか様子が変だ?
ほこりも立たないしすごくグリップする・・・バハは最近雨がたくさん降ったと言ってたから、しっかり水を含んで小麦粉がお好み焼きになったみたいだ。おかげで楽々に走れました。
夜走ってると周りの景色は見えないので、いろんなことを想像する。硬くしまった砂の上を走ってる時は、近くにきれいな海があるんだろな、どんな色だろとか、つづらおれでひどいガレ場、とても車じゃ走れないようなところをどんどん上がっていったら集落があり、人が住んでる?
何をしてるんだろ? どうやって生活してるんだろ? すごく気になる
。そんなことを考えてたら舗装路に出た。もうすぐ交代場所の790マイル、インスルヘンテスです。
ちょうどタイヤ交換が終わっていて、すぐにホイルを付け替える。どこも壊れていないのですぐに江ズレさん出発。
■あと220マイルでゴールのラパスです。それじゃゴールで会いましょう!
それにしてもすごい人だかり。このあたりはバハのレースが3、4年に1度しか通らないのでお祭り騒ぎです。バイクのまわりに20人はいるなー。もう夜中なのに・・・。
ラパスのゴール地点には4:00ごろ到着。江ズレさんの到着予想時刻は4:30〜5:00だろうと思ってたが、こない・・・6:00になってもまだだ。なんかあったな〜。すっかり日が昇り7:00になってもこない。バイクも車もどんどんゴールしてくる。体重200kgはありそうな鏡餅のようなライダーまでもゴールしてる。あんなのにも負けてるのか〜。ちょっとショック!
7:23、ようやくゴール。江ズレさんいわく、大きくミスコースしたし ライトステーも折れて、ライトがゴムチューブでぐるぐる巻きに。リアサスも完全にぬけ切っていて、江ズレさん(身長160ぐらい)でも両足ついてる!
まるでチョッパーなXRになっていた。リアタイヤもパンクでホイルごとピットで交換したとの事。まあすべてのトラブルが最後の200マイルで起こったようでした。でも怪我もなく無事ゴールしたので、グッジョブです。ごくろーさん。
262x スタート6:51 ゴール7:23 タイム 24時間32分 平均時速 41マイル(66km/h)
総合 110位 クラス7位
ライバルの1xは 6:30スタート 22:27ゴール タイム15時間57分 平均時速
63マイル(100km/h)速すぎー(当然優勝、新記録ですパチパチ!)
ラパスでは2泊して、しっかり筋肉痛もとって、まったりすごせました。
また出ようかな〜
262x 福岡秀之 37歳 独身 自由業
(註:掲載写真は全てプリラン中のものです。レポート内容の展開とは一致しておりませんのでご了承ください)
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