| 2002 Baja1000 202X 金沢・中村・武井 (ZZZZ Racing) 202Xで参加した中村和博です。メンバーは、鎖骨骨折が完治していないオラッチ金沢光章、キャプテン武井幸一の3名。メカは高藤雅彦。マシンはボス石井さんが苦労して仕上げたWR250F。
■11月15日、出発準備のため長野の金沢邸にお邪魔する。ご主人のオラッチサンは仕事からまだ戻っていない。旦那の留守に美人の人妻と二人ではマズイのでバイク・ガレージで'92Baja1000のビデオを観ながら待つ事にする。「ボス石井、唐沢さん、いや〜若い〜」. 観ながら気持ちがバハに飛んでドキドキしてくる。
昨年、唐沢選手と組ませて頂いた時の感覚が蘇る。ハイスピードで岩に激突、手首骨折。何とかマシンを渡し完走してもらったのだが迷惑をかけてし まった。 『今年こそは!』と気持ちを引き締める。金沢氏帰宅、出発である。武井家に泊めてもらい翌朝、高藤合流、群馬で工藤選手を拾い成田へ向う。サポート・ドライバー海老沼明氏、、メカ森合直氏、サポート金沢雄馬君(オラッチの息子)、新潟チームの小柳貴之氏、此村和彦氏、三留歩氏、池田忠夫、北海道の伊藤キヨハル氏続々と合流する。
それぞれの想いを胸に成田を飛び立ち飛行機の中は飲めや唄えのドンちゃん騒ぎ!コラ!みんな、ここは長野のキャバクラじゃーないんだぞ!
ロス空港に到着、ボス石井氏、クマちゃん、こと小林泰彦氏、仙台の阿部仁氏が迎えに来ていてくれた。恒例のチャパレルでの買い物をしてリバーサイドの石井宅に着くと先着組が出発準備をしていた。
8X、XR650R 矢村チームの矢村行宏氏、憧れのチャンピオン二人、東福寺保雄氏、伊田伊佐夫氏、401X、CRF490の研究所チームの山崎勝実氏、畝田ひさし氏、入来一成氏、趣味と
実益、職権乱用ですごいパーツ使いまくりでCRF450を仕上げて来ていた。
メカの尾道淳一氏、花輪夫妻、取材の高橋絵里さん、石井夫人、挨拶もそこそこに積み込み。ボス石井さんは皆からのお土産で(蕎麦やうどんにお煎餅)てんやわんやでご挨拶抜き!さあ〜いざエンセナダへGO!GO!
エンセナダの常宿、Las Dunasへ夕方到着、荷物とマシンを部屋へ運び込みボス石井が仕上げてくれた WR250Fも部屋にしまい込みと、 ドタバタやってからチームごとに食事に出かけた。久々のタコスが「うまい」。明日のプレランが楽しみだ
zzzz ぐお〜。明けて17日。
今日はエルアラモまでプレランだ。マシンもなかなか良い感じ大地の感触やマーカー、自分の走りをチェックしながらバハを楽しむ。
18日プレラン2日目、エルアラモ からサンフェリーぺまでだ。途中、昨年ぶっ飛んで負傷して泣きながら 「アウチッ、オオ〜、」アメリカンチックに叫びまくった所を走り抜ける。トリニダッドの
レストランで202Xの本番車をいたわる為、積み込みサポートバンでサンフェリーぺへ急ぐ、すでに花輪さん達が到着していた。「あれ〜誰も着いていない・?」
「イヤ東福寺さんは着ていて先を見に行ったよ」*****「でも」***。
「2番手で高藤君が来て、訳解んない事言ってふっ飛んで行たよ」・・・???
サンフェリーぺ高藤の誕生。。。
帰りの車中で高藤捜索隊長、武井幸一に陰険な虐めに合ったのは言うまでも無い。
翌日19日はマシン整備だ。「WR250Fはバハで使った実績が無く不安なのだ」とボス石井が呟いていたのが気になり念入りに整備した。何せ万が一壊せばヤマハのユイノ君に
「乗り手のせいですよ」て言われるのは間違いないのだ。
どうせ武井は全開しか出来ない男だから 私はいたわって走る事を心に誓う(本当は速く走れるんだが**走れるはず?走れればいいナ〜?)
チームオーナーで緻密な計画を立てズボラな私や武井を引っ張ってきてくれたオラッチ金沢は当初、金沢、中村、二人でやる予定が00年の2000マイルで負傷した所を林道で又折っちゃたのだ。その時、山に向って
『バハに行けなくなっちゃたよ〜』と泣き叫んだそうだ、事情を知る武井、高藤でも充分《ひけた》そうな。
20日、今日は受付、車検だ。全チームで出かける、街中祭りとレースの雰囲気で沸き立っていた。
夜、202Xのドライバーさん佐藤夫妻到着、彼らはサンディエゴに在住している。優しそうでほっとする。
さすがレース前夜、ピット、バハピット、チェックポイント、装備の確認をしていると、気持ちが昂ぶって眠れそうに無いので《ヤク》を使って床についた。
21日、いよいよレースだ。スタートに向う金沢を見送り、三号線の交代ポイントで待つ。
スタート場所の変更で時間が遅れている、《2輪だけ》。やっとトップが現われぞくぞくと通過して行く。8X、260X、401X、255X、皆、無事通過した。
来た、202X、すでにクラス1位だ!?
武井に託し次のエルクルセロへ急ぐ、金沢は 元気一杯で走り足りないようだ。『武井、無事にこいよ』
次は私の出番である。エルクルセロには午後1時過ぎに到着。祈る様に待っていると轟音とほこりを撒き散らし4輪のモンスターがきた。
『ゲッ、もうきたよ』 **やがて来た!、武井だ。
『4輪のほこりで前が全然見えず転んじゃた』ケガが無いのは幸いである。 少しマシンの修復をしてもらWRのアクセルを開けた。ペースをつかむまで慎重に走る、後方からクアドや4輪が迫って来るのが怖い。抜かれるとほこりでもっと怖い。徐々にペースを上げていくがドンドン夜の闇の中に入っていく。
HIDのヘッドランプが勇気を与えてくれる。幻想的な高速ダートだ。サボテンも大きくなってきた。
気がつくと山岳地帯に入っていた。コースの横を覗くと『ギョッ、谷ジャン、コワ〜い』
大きな、大きな満月に励まされながら先を急ぐ。狭くガレた所で4輪に追いつかれ恐怖で横に逃げるが岩で進めない。バイクを横にして道を譲るが『グォ〜』とタイヤを踏んでいきやがった。『バカヤロ〜』気を取り直し先を急ぐが後ろにライトが迫り又、道を譲る『ブロロ〜』バイクだった。情け無い。
おかしい? 502マイル付近、バハピットが見えない、見逃したのか?『イヤこの先にあるに違いない』???見逃したのだ。
ガスが心配でアクセルが開かない、やっと国道に出たしかし全開にできないストレスが続く。
急な右カーブに入った、金沢に言われていた魔のカーブだ、スピードが無いので《魔ぬけ?》だ。
近い、ちかいぞ〜、サンイグナシオのピメックス。紫のパトライトが見える、待ちくたびれた武井がいる。『遅いよ、せんせい』。
跳ね石で割れた100Wのバルブを交換して武井が全開で闇の中に飛び込んでいった。右手の小指に刺さったサボテンのトゲでシビレがでている。佐藤奥様にピンセットでキレイに抜いて頂きありがたかった《普通、野郎がプライヤーで抜くんだ》。
さあ次の金沢のパート「クルダッド・インサーヘンテス」へ。 《寒い》
ここバハでも深夜はさすがに寒い、金沢が『あれが、北斗七星、カシオペ ア座』なんてロマンチックに待つ。遅い、武井が遅い!何事も無ければ良いが、何台もの4輪が通過していく。2輪だ、ヨシッ武井だ。すばやい点検を受け金沢が飛び出していく。『エッ、そんなに時間かかっているの?』と武井。順調だったようだ。
最後の交代「クルダット・コンスティタクション」朝モヤだろうか? 濃霧で見えない。
金沢、無事到着、『ゴールで待っているゾ』
ラストライドに向け飛び出して行く私に皆の温かい声援。長い、しかし長い、どこまでも続くサンドフープス(30マイル)。でもケッコウハイペースを維持できる。
《コリャ皆にせんせい、速いヨ》なんて言ってもらえそうだ。しかしバハの大地は甘く無い、次々とその表情を変え苦しさと楽しさを与えてくれる。暑い、時計を覗《ギョッ、10時》遅いジャン。
このころ又、不安が襲って来た。ミスコース?ガスピットは?不安に支配された人間は怖い。訳解らない言葉で身振り手振りで『オイ、これ本コースだな?
間違いないな?本当だな。』観戦のメキヤンに聞きまくってしまった。
最後のチェックポイントを受けラストスパートをかける、しかし疲れた体はフカフカの深いサンド等に苦しめられる。 階段状の岩の下りが現われた、ゴールが近いぞ。もうひと頑張り。
国道に出た、アクセル全開(今ごろ遅いか?)ゴールのアーチが見える。『いたー 』皆の顔が温かく?迎えている、嬉しいゴールだ。
観客のサインやステッカーの頂戴攻撃を受けながら皆で労をねぎらいあった。
プロテック全チーム完走、素晴らしい。ラパスの景色も素晴らしい。
さすがリゾート地、異国情緒たっぷり満喫、翌日の表彰式も楽しかった。可愛いおネイチャンの笑顔に誘われ土産物屋へ入ると、武井がサングラスで隠したギラギラの目で『OK、お前の着ているシャツとパンツを売ってくれ、さあ〜別の部屋へいこう。』『お〜NO〜』武井健在なり。
2日間かけての帰路を楽しむ。ドライバーさんは大変である。カリフォルニア湾が美しい、又見れる日は有るのだろうか? 今回楽しい日々を送れたのは全チームの皆様、ドライバー、サポーターの皆様、
職場の方々、家族、誘ってくれた金沢氏、プロテックスポーツ、ボス石井氏、大勢の人達の理解と協力の賜物と思っています。 次回がありましたら又よろしくお願いします。本当に有難うございました。
新潟県す潜り漁業協同組合 中村和博
|